神奈川県高等学校教育会館

障害のある生徒についての支援教育のあり方を研究する


支援教育研究会
 石橋 功(外語短大付属高校)

 本研究会の目的は、高校の現場の病弊を把握すること。また従前、高校現場の周辺で高校現場から離脱したり、別の形で支援を受けている「楠の木学園」等の方々と共同研究を行い学校現場は障害のある子達等とどう向かい合っていくかを検討していくことであった。本年は互いに、現場実態の報告とリロード等の学校現場からは見えにくい活動の報告を受けて共通の磁場を作るというものである。こうした教員とNPOの共同研究はあまりないようなので内容以前にこういった機会を高校教育会館の助成事業でより一層進められたことには感謝するしだいである。

 高校現場の実態を把握する必要がまずせまられていることの共通の認識から、高教組をとおして高校現場へのアンケートを実施した。アンケートの目的は、現在の高校現場において子ども達がどういった障害や悩みをもっていたかを調査したこと、また、その悩み等をシステム的にどういうかたちでスクールカウンセラーにつなげているかの調査を行った。詳しい内容は別途、9月30日の研究会の発表を参照してほしい。県教育委員会は、まず各学校に、コーディネーターを配置し、生徒の悩み相談を、教員レベルの相談とスクールカウンセラーの相談と精神科医の相談を分類させ、スクールカウンセラーの必要な生徒を拠点校にスクールカウンセラーを訪ねさせるというシステムを構築している。そのため夏にコーディネーター研修を行い、最低各学校1人のコーディネーターの配置が終わっている。図式ではそうなっているが現実はどうかというと、コーディネーターがその役割を各学校で果たすことはなく、養護教諭がコーディネーターの役割を果たしていることが多いこと、また別の意味ではその過重労働は、コーディネーターの代替まではしていないことをアンケートは結果的に示している。コーディネーターのシステムがうまく機能していない最大の理由はコーディネーターに対して授業の軽減措置を取るなりのケアなしに教員の好意に頼るやりかたの限界が示されている。考え方としては間違っていないのであるから早急に、コーディネーターの教員に対してのケアと学校組織でのコーディネーターの位置づけが早急にせまられている。

 ひきこもりの若者を社会復帰させることを目的としたリロードの活動報告も3月になされた。体験塾、環境ボランティア、福祉ボランティア、仕事体験、パソコン教室、出店、ようろづやミーティング等のリロードの活動を通して若者が社会復帰していく大沢遼子氏の報告はその緻密さ、計画性、整理の仕方等頭の下がる思いである。こうしたひきこもりの若者がもっと早い時期に学校でこのリロードの試みの一つでもあったならここまでの事業を行う必要もなかったと考えるのは私だけであろうか。若者の責任追及をメインとする戸塚ヨットスクールの実践が幅をきかす今日、我々はリロードのような活動を高く評価する必要にせまられているだろう。

 この2つの会が「楠の木学園」を会場に最もおおきなイベントであり共に高校教員等、10名程度の参加があった。これ以外にも、楠の木学園見学ツアー、精神科医のクリニック訪問等の活動を行ったが報告するほどの内容は2つの報告に比べてないので報告からは割愛させていただく。
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