| 神奈川県高等学校教育会館 |
横浜の都市部に残された森をフィールドにした、 環境と芸術と国際交流に関連した教育活動の研究 |
| GROUP創造と森の声 猪野良子 |
横浜の都市部に残された森をフィールドにした、環境と芸術と国際交流に関連した教育活動の研究と題して、2006年4月から9月にかけて討議、調査、実践を通して研究を行いました。以下にその経過と研究の報告をします。 ・4月から月2回の定例会議を持ち横浜市緑区に残る公園予定地(横浜動物の森公園予定地)にて8月から9月に行う横浜の森美術展の企画検討を行う。 〔4月から9月までに10回のmeetingを緑区市民活動支援センターにて行う。〕 ・会議と平行し、森での実践活動として何回かの森の保全活動とワークショップを行う。 〔5月にズーラシアにて陶板ワークショップ、4月・5月はシラカシの除伐と枝葉の片付け、6月は水路づくり、7月は小屋の補修など〕 この実践活動とワークショップには県立高校生が延べ約20名参加した。 ズーラシアの陶板ワークショップにおいては、参加者の幼児や小学生との接し方を学ぶ良い機会となり、森の保全活動体験は年配者の指導の下に自然に対する体を使った直接的な経験を得ることになった。 ・8月末から9月に横浜の森美術展を開催する。今回のテーマは40代から50代のアーティストと20代の美術大学生を森で出会わせ。作品を制作展示する、というものになった。海外と国内から作家6名、東京芸大、武蔵野美術、多摩美術、東京造形、女子美術の大学院生、留学生10名の参加によって大変充実した美術展になったと思う。 〔美術展の詳細は報告集をご覧ください〕 ・制作期間中は近くの民家に作家と学生、運営スタッフなどが合宿し交流しながら美術展をつくり上げていくスタイルは都市の美術館で行われる美術展とはおおいに違う目的と意義がある。制作過程を公表し自分を曝け出す作家や学生は、少しずつだが自分を開き、変化する自分を見つけることになる。運営スタッフも制作にかかわり、見守る中で芸術表現の意味に気がつく。それらの過程総てが森の美術展を構成している。当然森の自然との関わりも、さまざまな要素を付け加え、作者の作品やテーマにその影響を与える。 ・近隣の中学校、高等学校の美術教員を訪問し、森の美術展を生徒に宣伝してもらう取り組みを行ったが、ほとんど中、高生は訪れなかった。 学校があまりにも地域に関心がないのか、美術と森の結びつきが一般性を得られないのか、中、高生だけでなく森は人々の生活とはかけ離れた場所になっていしまったということか。ただ準備期間中にボランティアとして参加した高校生は会期中も森を訪れ、出来上がった作品や森でのコンサートを鑑賞した。 ・参加型の美術展と森でのさまざまな活動を今後も継続していくことで、私たちの生活や 地域環境、地域コミュニティを考え直し、そこから新たな生き方を模索していくことは大切なことだと思っています。今回教育会館の助成を受け、改めて思うことは教育の立つべき場はどこにあるかということです。そこは生活の場であり、仲間のいる場所です。一人ひとりが自分の意味を表現できるところ、それが公共の場ではないでしょうか。 |
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