神奈川県高等学校教育会館
英語教育サークル4月例会
2003年4月19日(土) 大倉山記念館にて 参加者:18名
4月の実践報告(高校):「初めて教えたオーラルB!」 冠木友紀子さん(成城学園高校)
日常会話中心の教科書を用いて話の内容を表にまとめる、パラフレーズする、などの発展的テクニックに挑戦している冠木さん。オーストラリアのテレビ番組を使った実践、見応えがありました。
《参考》
  • 寺島隆吉:「オーラルCが一番簡単」
       http://www.gifuu.ac.jp/~terashima/article0121226oral.html
  • アルフレッド・トマティス:「言語には特有のパスバンドがある」
     周波数帯の違いに注目する「トマティス・メソッド」。生まれる前から子宮内で胎児は耳ができているので、その時期に転勤などで国を移動しない方がいいという。(例会後、メールで冠木さんにうかがったところ「トレーニングセンターがあること、モーツアルトやグレゴリオ聖歌を用いること、トレーニングの目的はその人が持って生まれた声と耳を取り戻すこと、など肝心のところはまったくお話していませんでした。市ヶ谷のセンターがHPを持っています」とのことでした。(http://www.tomatisjp.com/)
  • オーラルB ・ 教材:『Progressive B』(尚学図書)+CD(生徒も購入)
  • オーストラリアの人気テレビ番組『Lonely Planet』:この番組はケーブルのDiscovery Channelで楽しめる(いくつかのチャンネルで費用は2000円ぐらい)。英国人のイアン・ライトが日本を探訪した回を取り上げ、ディクテイション。

    【長崎で】
    「長崎は西洋に門戸を開いた最初の都市です。」
    Nagasaki was the first city in Japan to ( ) the link to the west.

    「また長崎は世界で2番目に原爆を経験した街です。連合軍が投下しました。」
    Of course, Nagasaki is known far out in the world as the ( ) of the second atomic bomb dropped by the allies at the end of WWII.

    【沖縄で】
    「今でも5万人の米兵がいます」
    There are still 50 thousand US troops ( ) on the island.
    「沖縄戦は最大の悲劇の1つです。」
    The battle of Okinawa is one of the most ( ) episodes of the war.

    ■参加者の感想
    教材作りの工夫がすばらしいと思いました。
    生の教材を取り入れて、楽しい取り組みになっているレベルの高さに目が回るようです。
    その言語の「耳」がないと聞き取れない(=その言語特有の周波数がある)というのは事実だと思います。小さい頃にモーツアルトでも聴いていたらナー、と思います。
●4月の実践報告(中学):
 「受動態を使って戦争の事実に迫る」佐藤江都子さん(横須賀市立馬堀中)
 「9.11以降、世界平和について考える」関根光子さん(横須賀市立神明中)
教師として生徒に対して「なにを」「どのように」教材を提示するかについて熱い議論がありました。方向性や思いはほぼ全員近いものを持っていると思うのですが、充実感というより疲れが残りました。これは日本では議論を深めて分かり合うのが苦手なせいなのかな、とも感じました。
 one-sided(一方的)な提示にならないようにするにはどうしたらいいのか? 教師は「これでいいんだ」と、留まってしまうことなく、「どうしたら、どうしたら…」と心で問い返していかなくてはいけないと感じました。
佐藤先生 ・レジュメより:「今、こんなにも大きな歴史のひっくり返るような転換点の中で、私たち教育に関わる者は何をすべきなのか? わたしはすこしでも多くの仲間、子どもたちとともにこの問題を語り合いたいのです、憲法と教育基本法を守るために。そしてかつて、国の戦争政策を支えるために子どもたちを天皇と国のために死ねと強制した国家主義教育、それを進めた我々の先輩教師たちが出した苦い反省、そこから生まれたスローガン「教え子を再び戦場に送るな」を日々の実践の中に生かしていきたいと、ささやかな報告を出しました。」

受動態 ・ ●中2『New Horizon 2』 受動態
・ あいさつ+Warming Up;Imagineを歌う。
・ 導入:受け身の過去
 Mr. Sakurai is liked by the students.
 Mr. Sakurai was liked by the students.
 教師:これだとどんな感じする?
 生徒:前に好かれていた、今は違う?

・ 絵のカードで:3つの文を作ってみる/まわってチェック/クラスで読んで確認
 ・田中康夫知事:Mr. Tanaka was elected by the people in Nagano.
 ・火鉢:Hibachis were used ( by the people ) in those days.
 ・ライト兄弟の飛行機:The first airplane was made by the Wright brothers.

・ 班での活動:Love and Peaceの立場から、戦争の事実をきちんと知りたい。
(1) 各班にカードを配布
桃色のカード:〜されたもの[被害]・場所
水色のカード:〜したもの[加害]
草色のカード:年号・日付
黄色のカード:被害者の人数・被害の数(数字ではなく、英語のつづりで)
動詞は黒板に書いて与えておく(bomb / attack / destroy)
(2) 各班で協力してカードの組み合わせを考える
(3) 白い短冊に書いて、各班で発表

・ 考えられる英文:ヒロシマ/パールハーバー/ニューヨーク/ヴェトナム
┌ Hiroshima was bombed by the U.S. on Aug. 6 in 1945.

└ Two hundred thousand people were killed by the Atomic bomb.
┌ Pearl Harbor was attacked by Japan on Dec. 8 in 1945.

└ Six battleships and two hundred battle planes were destroyed.
┌ New York was attacked by the terrorists on Sep. 11 in 2001.

└ Two thousand and eight hundred people were killed.
┌ Vietnam was bombed by the U.S. from 1965 till 1975.

└ Six million people were killed.

関根先生 ・ 第52回三浦半島地区教育研究集会リポートとして発表されたもの
9.11に関する教材 ・ 「なぜ?」を求めて(関根先生が書かれた対話文)

あらすじ:Kenは中学生。家族で夕食後にテレビを観ている。母が祈っているのを観てKenは何しているの、と訊くと、今日は9/11で1年前に2800人がニューヨークのTwin Towerでなくなったという。姉のYukoが新聞を読んでいて記事を読んできかせる。Derril Mudleyという56歳の男性は20歳のお嬢さんを9/11の事件で亡くし、「何故アメリカに対して憎しみを持つのか?」の答えを求めてアフガニスタンに赴いたという。
Yoko: Derril didn't understand the reason why some people have deep feeling of hatred, anger and violence toward America. At last Derril made up his mind to visit Afghanistan.
アフガニスタンで見たのはアメリカの無差別爆弾で破壊された町だった。姉弟のやりとりを聞いていたお父さんはカリフォルニア大の教授Robert Derrorの言葉を引用する。
Dad: The war against terrorism is as endless as the war against hunger and drugs. And we have to have intelligence to live in peace and quiet.
その話を聞いて、Kenは以下のように自問する。
Ken: Does America have the right to retaliate other courtiers?
Does any country have the right to destroy houses, families and lives?

日本語での問い(抜粋):Derrilは「なぜ?」の答えがわかりましたか/あなたは「なぜ?」に対してどう応えますか。
・ 資料:Derril さんの記事(2002.9.11朝日新聞)
 宗教社会学者ロバート・ベラー「テロは世界を変えたか」(朝日新聞)

■レポーターの感想
「One side」というが、ALTの方(レジーナさん)が「One side」だと感じる。平和なよりよき世の中を作る人間の育成が目的であることは変わりないのに。もっと議論すべきだった。
レジーナさんのone-sided opinion批判は違うと思う。日本のメディアは9.11を洪水のように流して、日本中はニューヨークの悲劇をイヤでも目と頭に焼き付けられた。この巨大で暴力的なone-sided opinionに対して「なぜ9.11は起きたか?」自分を爆弾にして特攻隊員のようなあのsuicide bombの理由が考えられなくてはならないと考えて作られた教材です。北朝鮮の拉致報道も、日本が「された、された」の大合唱で、戦争中の数百人のKoreanの強制連行はほとんど報道されていない。


■参加者の感想(会報担当より:以下の英文は全部、日本人教師からです)
Whether the students can handle the matter or not ミ we have to think when we give the material. 
平和を訴えるのは簡単ですが、どれだけ哲学的な柱があるのか、よく確かめないといけないと思います。今回のテロの件も記事には「非暴力」という言葉などがあるのに教材には入っていないのが残念です。
Everybody is one-sided in some way and everybody has some portion of justice!
9.11は倫理的な正邪に議論が走って残念。論理的に論じたかったです。
レポーターの先生方、どうもありがとうございました。リスニング教材もリーディング教材も教科書だけでなく、Authenticなものを与えてあげる必要があると感じました。中が高3年間の英語教育で、生徒に英語で自分の意見を述べる力をつけたいと思いますが、生徒に自分の考えや意見を持たせる手段を考えなければならないですね(特に平和教育に関しては…)。
今回の実践報告は、基礎的な歴史知識のない中学生だと「被害や死者が少ないのより、多い方が悪い」というメッセージがメタメッセージとして言外で伝わりかねない。あるいは「とにかくみんな悪いんだ」のような、日本人が得意な「ケンカ両成敗」にもなりかねない。そういう意味で慎重に取り組みたい実践だと思います。そういう安易な価値判断を避けるには、事実を整理し、事実を事実として受け止める訓練が教育の場でなされなくてはいけない。今回のイラクの戦争でも、どこの国が悪いと感情で言うのではなく、(池上彰さんの『そうだったのか! 現代史』に書かれているような)アメリカの中東政策、そして、中東を混乱させた元凶ともいえるイギリスの中東政策(1916年サイクス・ピコ協定[英仏露での第1次大戦後のオスマン帝国分割]/フサイン・マクマホン書簡[イギリスがアラブの独立を約束]/1917年バルフォア宣言[ユダヤ人のナショナルホーム設立])を事実関係として押さえておく。そこから初めて議論が成立すると思います。
歴史的事実を知らせたり、それについて「なぜ?」「これからどうすべきか」を生徒たちに考えさせる機会をもうけることは、ある意味、教師の使命とも思いますが、ちょっとお2人の扱い方はストレートすぎて、私としては抵抗を感じます。生徒に何を伝えたくて、何を使って、どう扱うかは、もっと慎重になるべきだと思います。私だったら、中学生相手には同じ年代のシャーロットの文を提示したいです。

英語教育サークル5月例会
2003年5月24日(土)13:00~18:00
    横浜:神奈川県民サポートセンターにて 参加者:21名
5月のワークショップ
中村康雄 ・ シャドーイング(shadowing) テープの後についてテキストを見ないで行う。その時にペアワークにして、片方ができているかどうかを評価する。

棚谷孝子 ・ すごろく 用意するもの:すごろく(A3版コピー)、サイコロ(えんぴつの6面に数字を振る)、自分のコマ(キャラクター、マスコットや消しゴム)、カード
  • 各班に「すごろく」を配布(第一教科書のもので、盤上には1から始まる数字とTake a card.「カードを引け」、Take another turn.「もう1度」、Miss a turn.「一回抜かし」がある。)
  • Take a card.「カードを引け」で用意して置いたクイズのカードに答える。パッと答えがわかる質問ではなく、考えなくてはならない質問が多い。(問題文と答えはNHK出版の「ことば編Q&A」から抜粋)
    Q: magazineの意味で「雑誌」と「弾薬庫」の意味があるのはなぜ?
    A: もともとmagazineは「武器を入れておく倉庫」を指したが、そこから「知識や情報の倉庫」の意味で「雑誌」を指すようになった。
    Q: desk(机)とtable(テーブル)の違いは?
    A: deskにはdrawer(引き出し)がついている。
    Q: アメリカでは「トイレ」のことをtoiletと言わないのはなぜ?
    A: toiletは日本語の「便所」に近い響きがある。(余談:私が習った中国語の先生によると中国語でも「厠所」と言わなくなったそうです)
講演:「コミュニケーションを重視した授業と評価」 長(おさ)勝彦さん(日本女子大学講師)
相対評価から絶対評価へ。「絶対評価」自体がわるいわけではないのだけれど、この言葉を聞くと、なぜか議論が沸騰してしまうようです。「選別のための評価ではなく、生徒を励ます評価でありたいと願うだけでなく、まずどう変わるのかを教員が説明できるだけの知識を持つことが必要です。」と、昨年の会報にも書きました。長先生は長時間に渡り丁寧に解説してくださいました。ありがとうございました。
 ■参加者の感想
実践に即したお話、ビデオなどもっと見てみたいと思いました。「(大学に招聘される話もあったが)60歳まで中学で」と、できることは全力でやる姿勢に心打たれました。「関心意欲…」「all in English」など、極端に傾斜しないでほしいです。
定年まで現場におられたということは、たいへん尊敬に値することであると思います。文科省の思いつき的発想に対してきびしい批判的提案をされることを期待しています。
矛盾点が多く賛成できないところもあったが、きっと実践力のある方なのでしょう。実際の授業のやり方の方に興味がある。 たとえば「大改革」というのならば文科省にも大改革(クラスサイズを30人にするとか)を迫ってもらいたい。
現状の問題点と今後の対策についていろいろ考えさせられた内容でした。できる限り理想に向かって頑張っていきたい。
英語教師の研修プロジェクトについて:TOEICの得点で英語指導力不足かどうかを判断されるようになるのではないか、人事異動の際にも参考資料にされるのではないかと教職員組合でも心配しています。TOEICの受験対策勉強のために生徒の指導時間が割かれてしまうのはおかしいのではと思います。予備校、塾に専横されている生徒は高3必修のReadingの授業に興味・関心を示さず、テキストを忘れたり、音読をしなかったり、質問に答えなかったりという状態です。テストの点数は取れてもそのような態度なので良い評価をつけられません。虚しさを感じます。
いろいろな先生方の熱い討論があり、その中で私の思っていることもあったので、それぞれの先生方が評価に関して思い悩んでいることがよくわかりました。長先生、有難うございました。
実践のビデオをたくさん見せて欲しかった(たくさん持参されたとのことでしたので)。
大変失礼な感じの発言になりました。つまり、評価の仕方に関われたのは、真に先生のご判断ではないのだと思われます。分析不足、説明不足で会場参加者の納得を得られていないのではと思うのです。
ご本人の意図がうまく伝わらなかったのが残念でした。土俵をうまく地ならしした上で議論するともう少し建設的になったように思います。講師の方とのすり合わせをしっかりやるといいのかなと思いました。
内容と質問がかみ合わなかった。(長先生がおっしゃっていた)「白紙に戻す」とはどこから始めるのか難問。「改革」の問題点と現場の実態が合っていないので議論しにくかった。生徒がお互いをencourageする授業をめざしたい。

5月の実践報告(大学):「中学・高校・大学、それぞれの音読指導〜 洋楽や洋画を使って 〜」
                       鈴木 政浩さん(西武文理大)
「優れた自己表現(output)のためには質の高いinputが必要」という言葉を思い出しました。鈴木先生の実践はまさにこの言葉に違わないものです。映画を用いて知的関心に応えながら、大人である彼らの自尊心に配慮しつつ「音読」に取り組ませ、そして「できた」という実感をつかませる。今後の鈴木先生の音読に向いた教材の発掘・開発に期待しています。

映画で音読 ・ 1998年アメリカ映画『パッチ・アダムス』(patch adams)
 冒頭シーンでロビン・ウィリアムズ演じる医師が病院へ向かうバスの中で人生を家路にたとえる独白が美しい音楽をバックに続く。
Home
  • All of life is a coming home. 「家路」
  • 人生とは家に帰ることだ。

  • Salesmen, secretaries, coal miners, beekeeperes, sword swallowers, all of us.
  • All the restless hearts of the world, all trying to find a way home.
  • セールスマン、秘書、炭坑夫、養蜂家、剣を飲み込む人…、我々みんなだ。
  • 世界の悩める人、誰もが家路を見つけようとしている。

  • It's hard to describe what I felt like then.
  • Picture yourself walking for days in a driving snow.
  • You don't even know you're walking in circles, the heaviness of your legs in the drifts; your shouts disappearing into the wind.
  • その時にどんな気持ちだったかを表すのは難しい。
  • 何日も吹雪の中を自分が歩いているのを思い描いて欲しい。
  • 自分がぐるぐる同じところを歩いているとも知らず、吹きだまりで足が重くなり、
    叫び声は風に消えていく。

  • How small you can feel.
  • How far away home can be.
  • なんと自分は小さい存在なのか! 
  • なんと家路は遠いのか!

  • やり方:教師が「All」と言って、生徒が「All」、「of」と言って、生徒が「of」と単語1つずつをまず繰り返す。次に「all of life, all of life, all of life」と一呼吸で3回言う。次に「All of life is a coming home. All of life is a coming home. All of life is a coming home.」と一呼吸で3回言う。
  • 録音は「テレビ、ラジカセ、生徒」の順に配置して、行う。録音した他の生徒のを聴くと、うまく聞こえるらしく「80点以上だと思う人?」と評価させると、ほとんどが手を挙げる。(名前を伏せて音声を聞かせるので、自分が手を挙げないと自分だとばれてしまうのでおずおずと手を挙げるそうです)
  • 恥ずかしがり屋の生徒には映画『E.T.』のE.T.がかすれ声で言う台詞を用意したり、別室で一人で録音させたり、工夫している。

■レポーターの感想
後半の部分をもっとやればよかったなあと反省しています。

■参加者の感想
音読を英語教育全体の中でどう位置づけるか、今後の研究が楽しみです。
readingの大切さ、かねがね自覚していたはずでしたが、授業に十分に生かし切っていないのを自覚できました。大変参考になりました。
音読と読解力というテーマにはずっと関心を持ち続けてきました。今後ともメールで情報交換をしていきたいと思います。
とても興味深かった。結局は音読で身につけた英語が実力になると思うので、とても参考になった。
音声を重視した英語の授業は全く同感である。ただし、読みとり(内容理解)力をどのようにつけるのか? 文法指導はしないのか? 疑問に思いました。英文と日本文を対比しただけでは力はつかないと思うので。
映画Patch Adamsのアクティビティはとても素晴らしい。生徒の心にも残る実践だと思いました。映画の音声を消してBGMをバックに自分がその役になりきって感情を込めて朗読している生徒たちの声を聴かせていただき、自分もこのようなアクティビティをやりたいと思いました。生徒たちが記念にダビングしてほしいと希望する気持ちがよくわかりました。
映画のナレーションの部分で生徒の発音させてやるやり方や、できない生徒にはゆっくり発音させてやる方がいいというのが、とても参考になりました。明日の授業のために、今日のことを踏まえて考えてみたいと思います。
最後のビデオと生徒のリーディングが感動的でした。
具体的に個人を対象にする学習に向かわせる方法、学ぶところが多かったと思います。
音読の手立てがいろいろ示されてよかった。3語読み、カナふり、カナなし読みを今やっていますが、対訳で用意して音読に力を入れて行こうと思う。

■英語教育サークル6月例会
  2003年6月21日 大倉山記念館にて 参加者:11名

●ワークショップ+実践報告 「自分の色 〜自己表現と国際交流をはかって〜」
サラ・ブロックさん(文京女子大学)
◆ 前任校の東大付属での実践。当日は参加者はポスターカラーと絵筆で格闘しながら「自分の色」をあれかこれかと作ったり、他の参加者の作る色に見入ったり、自分が選んだ色の和名や英語名に感心したり、そのあとペアワークのインタビューでも思わぬ発見ありで…、あっという間に時間が過ぎてしまいました。サラ先生、ありがとうございました。サラ先生 ・ サラ先生は今年から文京女子大で教えられているが、前任校は中野区にある東大付属。
・ 今回の実践での思い:「この実践で、金子みすずの言葉『みんなちがって、みんないい』が伝えられた。手こずったけれど、たのしい学年になった」
To have students realize through experiment that all colors are beautiful; all people are beautiful; everyone is equal.

自己表現 ・ この実践を考えた経緯:たいていの教科書でWhen is your birthday? … It's May 26.のような文がある。でも、このデータ時代ではプライバシーの問題になりうる。「プライバシーに関わらない」内容で質問し、自己表現させる方法として考えた。美術の「キミ子方式」の本を読んで影響され、「自分の名前」を紹介する活動からヒントを得て、「自分の色」を紹介する活動へと広げていった。

作業 ・ 用意するもの:ポスターカラー4色(赤/黄/青/白)/絵筆など/白紙
(ハガキ大にコピー用紙を切っておく)
・色見本を編集したカラーコピーのプリント。
・上記の色見本と対応した225色の和名と英語名の書かれたプリント
・ワークシート(B4版)
・My Color
(選んだ色を3センチ四方ぐらいで切って貼る+和名と英語名を記入)
・ Color to Give Away
・ Color I like

参考書 色に関する本
(長崎盛輝『日本の伝統色』青幻舎の巻末の色見本を編集し、カラーコピーで配布。そこから自分の選んだ色を特定する。Let's find your colors! What Colors Do You Have?と題して、225色の和名と英名の書かれたプリントを配布。)
・松本キミ子/堀江晴美『絵のかけない子は私の教師』仮説社
・中江克己『色の名前で読み解く日本史』青春出版社
・大岡信など『日本の色』講談社
・近江源太郎監修『色々な色』光琳社出版
・福田邦夫『色の名前事典』主婦の友社
・長崎盛輝『日本の伝統色』青幻舎
色 ・以下のような和名や英語名があります。
例) 18 赤紅[あかべに] Geranium 4 中紅[なかべに] Cherry Pink 
   7 薄紅[うすべに] Rose Pink 164 錆浅葱[さびあさぎ] Light Saxe

■参加者の感想
□ 色をテーマに、しかも自分で作ることから始まる英語の授業はとても新鮮です。実際に体験してみると、なかなか人と同じような色が出なかったり、選ぶ色も全然違ったりして、おもしろかった。サラさんが「キミ子方式」を知っているとは博識ぶりに驚きました。
□ 実際に絵の具で色々な色がつくれて楽しかった(9色!)。生徒も楽しめそう。なぜその色が好きか、なぜそれが自分の色なのかなどの理由を考えるのに苦労したので、生徒にはたくさんヒントを与えることが必要。When I see this color, I remember / want to do ノ/ feelノなど。
□ 楽しいワークショップでした。色を作ることも選ぶことも、英語で説明すること(ちょっと苦しかったけど)、そして日比さんと和田さんの好きな色が同じで、でも、理由が違っていたりして、おもしろかった。(なんか生徒の感想だネ、これって)これをどう応用するかが問題だ。
□ 自己表現はライティングっていうイメージが強かったが、サラ先生の「自己表現」は、・これまでの「自己表現」とは違っていて、・コミュニケーションにもつながっていく新しいタイプの自己表現だった。
□ ALTとのteam teachingというと、ALTがもってくるものはゲームなどの「楽しい」活動が多いのではないでしょうか。それに対してサラさんの実践は深みがあります。色を作ってみる、色を選ぶ、色の名前を探す、その理由を英語で他の人に説明してみる、という重層的な流れでいろいろな要素が入っており、授業展開もよく考えられていて、感心しました。team teachingにもこのようなsuperficialでない活動がたくさん生み出されれば、真の「コミュニケーション」に近づけるのではないでしょうか。どんなことが起きるかというワクワクドキドキ感と楽しさが味わえました!
□ 今回でサラさんの発表を伺うのは2回目ですが、色作りからやってみてプロセスのなかで発見することが多くてとても楽しかったです。生徒の心を解放していく、サラさんの気配りがとても素晴らしいと思いました。ひとつの取り組みから生徒との信頼感を回復したり、いい関係に発展していく。やはり授業作りは大切だと実感しました。
□ 自分の電話番号や家族のことなどの自己紹介はプライバシーに関わるので授業だからといって安易になされてはならない。そこでサラさんは「好きな色」や「自分の色」は何かについて話すことで間接的に自己表現させている。この活動を通じて、プライバシーに関しては安易に答えてはいけないというcriteria[基準]を生徒に持たせ、コミュニケーション上の作法を身につけさせている。皆が安心して参加できる活動になっている。「授業はセラピー、心を解放することですよ」と語られたサラさん。とても真剣ですね。

■英語教育サークル6月例会

2003年7月19日 大倉山記念館にて 参加者:15名

●実践報告(高校):「会話・読解に生かせる中学・高校英文法指導の提案
                         〜冠詞と助動詞」
                   和田 さつきさん(東大附属中学・高校)

 冠詞の使い方では(1)無冠詞(2)a / an / some(3)theの3つに分類。 例えばGive me
water.とGive me some water. この2文はどう違うのか? そのキーになるのが、対比の有無。「対比説明する【無冠詞】」「対比を防ぐ【a/ an / some】」という場合分けで解説しました。
学校 ・ 現在は中野区にある東大付属(国立東京大学教育学部附属中等教育学校)で非常勤講師。中堅校でゆったりしている。双子の研究をしており、各学年に5組程度いる。総合学習を早くから取り入れており、中3〜高1で行っている。高2〜3年で「卒業研究」と題した卒論がある。「動物園の研究」「カウンセリングルームの調査」など好きなテーマ。作品は銀杏祭で展示、閲覧できる。優秀作品は図書館に寄贈。

中1:『NEW CROWN 1』、隔週でTT、週1×3クラス
高1:OC『スクリーンプレイ』、隔週でTT、週2×3クラス
高3:英語「『POW WOW 2』、週2×3クラス。

未来表現 Will you come tomorrow?(勧誘)とAre you coming tomorrow?(確認)は違う!
コミュニケーションの場で【主語は聞き手(you)/疑問文】
《勧誘/依頼》【Will you do?】「〜しませんか?/〜してくれますか」
  ◆話し手が聞き手を誘っている ⇔主観が入らない
    Will you (please) come to the party?「パーティーに来ませんか?」
《予定確認》【現在進行形 Are you doing?】「(これから)〜しますか」
  ◆話す前から決まっている予定を普通に確認 ⇔その場で決意を問う
   Are you coming to the party? 「パーティーに来るの(ですか)?」「来ますか?」
《予定確認》【未来進行形 Will you be doing?】「(これから)〜なさいますか」
  ◆話し手が聞き手を誘ってはいない。丁重に確認 ⇔主観が入る
   Will you be coming to the party?「パーティーにいらっしゃいますか」
《思惑を確認》【Are you going to do?】「〜するつもりですか?」
  ◆発話の時点より前からの心づもりを確認 ⇔その場で決意を問う
   Are you going to come to the party?「パーティーに来るつもりですか」  

■参加者の感想
□ 冠詞・数詞の話は何回か伺っているのですが、今回はじめて納得がいき、すばら
しいと思った。
□ 時制についてここまで深く英語教師を納得させた醍醐味のあるレポートは聞いた
ことがありません。ぜひ英語教師のために参考書を書いてください。いつも指導で
苦労しています。
●実践報告(高校):「生徒の実態に根ざした授業をめざして
          〜アクションリサーチで授業改善の意欲を継続」
                       杉田 幹彦さん(外語短大付属高校)
 2年前の1日研修会での佐野正之先生の講演で紹介のあった「アクション・リサーチ」。高校2年生に「英検3級」程度の力をつけることを目標に、アクション・リサーチの手法を使いながら、仮説を立てその検証を行うという形で授業改善をはかっていった1年間の取り組みの紹介です。(例会後の食事会に奥様とお子さん3人が参加され、楽しかったです。)

●その時間用のワークシート:NEW STAGE English Reading Part 1 L27 No. 4
(3) Most important of all, Japan is safe. In a country like the United States, where public safety is not maintained, cash is sometimes stolen from vending machines, Thieves simply break the machines. A lot of visiting Americans are surprised to see vending machines all over the country. To them, it's almost like saying: Here's cash. Please steal it.
(4) Today we can buy more things from vending machines, such as freshly cut flowers and compact discs. There is said to be a plan to sell even sushi from vending machines.

(3) もっとも重要なことは、日本は安全だということです。アメリカのような国では社会の安全が維持されていないので、・ (             )。
・どろぼうが(     )。
・日本を訪れる多くのアメリカ人は(              )。
・彼らにとって、これはまるで「   」と言っているようなものなのです。
(4) 今日では、販売機でより多くのもの、たとえば切ったばかりの新鮮な花やCDなども買えます。販売機で寿司を売ろうという計画さえあると言われています。

・ ワークシートは毎時間回収:この方がよく生徒が取り組む。
・ ワークシートは「定型」「その時間用」を用意:「定型」を作っておくと楽。
・ 楽に出来る「リスニング」(用意が楽に出来ないと続かない!):本文の書いてある「その時間用」ワークシート配布前に新出単語(4語程度)をしっかり説明してから、例えば「出てくる順に番号を振って」「出てこない単語が1つある。それは何?」「vending machinesは何回出てきた?」など、簡単な問いを1つ投げかけて、聞き取らせ、「定型」のワークシートに記入させる。

●速読・速答 特訓カード:英検の3級の面接用問題を抜粋、5問のQuestionsをワークシートに書いておく(旧式の出題でYes-NoかWh-questionsのみ。現行のような、意見を求めたり状況描写させる設問はない)。1分間黙読、その後に読み上げさせ、Q&Aの答えを記入させる。(これは準備しやすく、お薦めですね!)

例文 生き生きした例文:杉田先生の補助プリントにある例文は生き生きしています。ふつうの教科書では「ちょっと生徒には難しそう」と省いてしまいそうな言い回しが本文のキーセンテンスに合わせてさりげなく提示されています。(カッコ内は会報担当の感想)
・good at~ He is good at telling ad-lib jokes. / She is good on the violin.
 (ad-libの一語が効果的。good at~だけでなく、good on ~も提示してあるのがいい)
・no matter ~ No matter how many times I see this movie, I still cry at the last scene.  [この映画は何度観ても、やっぱりラストシーンで泣いてしまう]
 (no matter how many times ~ というフレーズがいい。使ってみたい例文ですね)
I will finish my work today no matter what. [何が何でも今日この仕事を終えるぞ]
 (このように文末でno matter whatで終わる例文も紹介したいですね)

■参加者の感想
□ 杉田先生、まねして実践してみたい部分がたくさんありますが、これは生徒の状況もあるので真似でうまくいくかどうかわからない。とにかく本当に努力しているということがわかった。
□ 杉田先生の教科書本文意味内容の処理の仕方がおもしろいと思いました。今現在やっている処理の仕方に何か付け加えることができそうです。

●実践報告(中学):「検定教科書の創造的な扱い方〜ハゲワシと少女〜その他2つ」
吉牟田 聡美さん(森村学園中学・高校)
 検定教科書の教材・話題をきっかけにさらにひろい世界に子供達の目を向けさせようというねらいのもと考えたレッスンプランです。文法ターゲット:make+O+C, to+V, 受動態など
学校 ・森村学園中等部高等部:6年前に中高一貫校になった。教育熱心な家庭層の多い 田園都市線沿線の私立。
・今年度の担当学年と使用テキスト 合計 17コマ
  中2R   1クラス × 5コマ  New Crown 2+問題集『シリウス2』
  高1R   2クラス × 3コマ Voyager 1
  高2演習A 高校英文法 『パスポート英作文』
・   高3演習B センター対策(文法・会話文) 『インパルス』 

授業 ハゲワシと少女 New Crown 3
・ きっかけ:インターネット
 小5道徳 http://hp.vector.co.jp/authors/VA001148/hagewasi..htm
 小6道徳 http://www1.ocn.ne.jp/~skip/doutoku.hagewasi.htm
・ 発問:
Questions Answers
・ What's there in the picture? A child..
・ Is it a boy or a girl ? A girl.
・ Guess how old is the child? 8,9,12.
・ What's she doing? She is ---ing.
・ What's this? It's a bird.
・ What kind of bird is it? It's a vulture.
・ What does a vulture eat? It eats insects, animals, and plants.
・ Now, what's she doing?
・ What would you do if you saw this? I'd help her.
・ Which girl would you help if there were two?
・ How many children would you help in Sudan?

少女の写真を2枚提示して・・の発問。そこで参加者から質問、議論があった。

コメント ・写真家石川文洋氏のコメント(「朝日新聞報道写真集95年版」朝日新聞社):
「どんな現場にいても、我々の仕事は写真を撮ることである。そのために現場に立つのである。やめさせたいことは写真でやめさせる。救いたいものは、写真の力で救いたいのである。写真は1人で出来ないことを、たくさんの人の力で可能にする力がある。それが我々の武器であることを信じるしかない」
課題 ・ 物質的な不自由さはない日本に生きる子どもたちがそうではない人もいると知るところまではもっていった。
・ しかし、カーター氏に同情ではなく共感させ、また少女の陥っている境遇を理解させるのは、中2・3という発達段階にはまだまだ難しい。

■参加者の感想
□ ピュリッツアー賞を獲る写真を撮ることと人間としての道義的責任について考えさせるアプローチにしたらよいと思います。生徒の「カメラマンとしての使命も大切だけれど、時にはカメラを置く勇気も必要」というコメントをぜひ参考にして掘り下げてみてください。あとは教科書『Creative』(第一学習社)Lesson 5 The Perfect Pictureを見てみてください。
□ 「世界の事実・史実に目を向ける」ことに重きを置くと、社会科の授業と変わりがなくなってしまうような気がします。今回の生徒の感想文は導入部分で書かせたものだそうですが、この課のまとめ(内容・文法も含めて)としてでも英語で感想や意見を書かせる活動を入れてみたらいかがでしょうか。ディベートまではできなくても、感想文くらいは…。定期テストにも出題すれば、点数主義の生徒も書くと思うのですが。
□ いつもレポートを聞く度に「ここはもらいだ!!」と元気になる自分がいます。『ハゲワシと少女』も議論になりましたが、私だったら「2人とも助ける!」と思いました。授業者が逆に「どうして2人とも助けようとしないのよ!」ぐらい熱くなってもいいと思いました。やり方がどうこうというより、授業は「自分という人間」で勝負です。私は2枚の写真を提示するのは良いと思いました(ドキッとしましたけれど)。
□ 「対処療法ではだめだ」という表現がとても気になりました。Think globally, act locally.なのですから、その場にいたらどうするかということと、身近ないろいろな場面で何ができるか、両方を考えさせるべきだと思う。一個人としての立場、写真家としての立場をきちんと踏まえさせるべきだと思う。「あなたがもし写真家だったらどうしますか」という問いかけがあってもいいかと思う。
□ アドバイス:年間計画を詳しく。Landminesを深めないで、なぜ「ゲルニカ」を扱ったのか? 素朴な疑問。「実践の成果と課題」ももう少し書き込むといいですね。
□ 資料のp. 4の(5)「飢餓状態に置かれた子どもたちを助けるために」と書き換えたら、少しねらいがそれるのかなー?
□ 「ゲルニカ」や『ハゲワシと少女』のショッキングな写真を見て、自分だったらどうするか問われているような気がします。意見が非常に多岐に分かれていて、「現代人の冷めた視点」について考えさせられました。

■英語教育サークル9月例会
 2003年9月20日 大倉山記念館にて 参加者:9名

●夏の研修報告
◆ 韓国ビデオ報告(棚谷)、中国報告(大豆生田)を中心に報告がありました。
大豆生田千恵 ・ 中国報告 。
・ レポーターの感想:自分のレポートでは写真の編集で手間取って、未完で主旨が不明でありました。本当は中国語の音に触れたこととか、感じの簡体字のこととか、例が挙げられたらと思いました。
棚谷孝子 ・ 韓国ビデオ報告 

●実践報告(中学):「秋の新作『世界に一つだけの花SP〜基本文発展編〜』」
泉 康夫さん(川崎市立東橘中学)
 泉先生による新作のワークショップ。
・ 導入した文法事項を含む英文を、生徒は読めるようになった。書けるようになった。言えるようになった。で、その言えるようになった英文をもう少し発展的な活動につなげられないか? そう考えたときにこの活動が生まれたってわけでは全然ありません。最初に「世界に一つだけの花」がありました。そのメロディーと歌詞が滅法気に入ってしまって、花、花、花・・・・・とか考えていたら、カンボジアと地雷とサニーちゃんの「地雷ではなく、花を下さい」とかがくっついてきて、基本文発展編になってしまったというのが顛末です。実はこの活動、授業ではまだやっていないので、皆さんから是非ご意見をいただけると嬉しいです。

■レポーターの感想
やらせて頂いて良かった。明日また作り直す必要があるが、色々具体的なヒントを
もらえたので助かりました。授業での活動を試してみる不安が半分は減ったと思い
ます。

■参加者の感想
□ 秋の新作発表会という感じで楽しかったです。プリントの構成がよく練られてい
るのはさすがです。地雷と花を対比させていくともっとよいと思います。



■英語教育サークル10月例会
2003年10月18日 大倉山記念館にて 参加者:16名

●実践報告(高校):「通訳技術で教員の英語力ブラッシュアップ!」
冠木 友紀子さん(成城学園高校)
 自己紹介を英語通訳する。ストップウォッチで「45秒。では通訳、お願いします」。参加者、ドキドキ。それに続くShadowingではしどろもどろ。いい刺激になった報告でした。
冠木さん ・ レポーターから:教材研究や学級運営に追われる教員は自分の勉強を後回しにしがち。でも通訳訓練法の応用で通勤電車が勉強部屋に早変わり。今回はワークショップ形式で生徒の緊張を味わって頂きます!
・ 日常での工夫:自分のPCの「お気に入り」に英国首相官邸、ホワイトハウス、いくつかの報道機関のサイトを登録しておき、ネットにつなぐたびにチェックして新しいスピーチに目を通す。それからBBC、CNNは流しに立っていても正面に見えるようにTVを置いている。「昔の、お母さんが居間に背を向けて壁に向かって料理していたような台所は私には拷問です。」とのこと。
参考 ・無料:NHKラジオ第2放送 午後2時/午後11時の英語ニュース(15分番組)
・速い:『ニュースフラッシュ』(CDとスクリプトのセット  BBC VOA AFN)
  2003年度版まで発行ずみ アルク 1400円
・簡単:『ニュース英語のリスニング』 森田勝之 編著 DHC 2816円
・『トレンド日米表現辞典』小学館(通訳者は全部暗記、だそうです…)
・『会話作文英語表現辞典』ドナルド・キーン 羽鳥博愛 監修 朝日出版社

通訳
ゲーム編 Task 1 No Time to Waste(時間との戦い)
【やり方とポイント】
・ 「日本語で1分以内の自己紹介をしてください。英語力を高めるためにしていることについて必ず触れてください。」という指示のもと、参加者は日本語でメモを書き始めた。
・ 1人が指名され「〜さんの自己紹介のメモをとってください。」ということで、その人が日本語で話した内容を残りの全員が日本語でメモを取った。冠木さんはその間、ストップウォッチで計り「45秒でしたから、英語の通訳はその1.2倍でお願いします」と言って、別の1人を通訳として指名。その人が通訳した。
・ メモを取るときは三角形に:情報は「階層」になっているので、三角形にメモを取る。通訳し終わった箇所に×をつけていく。シャーペンで書くと手が疲れるので、なめらかなペンを用いる。

【チャレンジ1】Kさんの自己紹介をWさんが通訳する+冠木さんのアドバイス
Kさん:「茅ヶ崎市立〜中学で教えている。趣味は水泳、テニス、ジョギング。英語の勉強はテレビ・ラジオ。学校の総合の授業でハングルをやるので10月からラジオを聴き始めた」
【冠木さんのアドバイス1】
・ 内容は正確に:(I teach at Chigasaki Junior High Schoolと言っていたが、それでは校名になってしまうので、不正確。校名を聞き落としたのであれば) I teach at a junior high school in Chigasaki.と言うとよい。
・ 主体がはっきりしない場合には受動態で逃げる:(Kさんは「総合の授業でハングルをする」と言ったが、実際に教えるとは明言していなかった。そこでI'm going to teach Hangelノと言うと不正確になるので、受動態を使って)Hangel lessons are being offered next year.「来年ハングルの授業がある」と言うとよい。
・ 人を主語にしたスタイルが自然:(My hobby is swimmingではなく)I enjoy sports; swimming,のように言うとよい。

【チャレンジ2】Kさんの自己紹介をHさんが通訳する+冠木さんのアドバイスKさん:「私立中高。授業研究している。雑誌のレポートやもらったレポートを応用している。子ども2人は結婚。1人残っている。世話しなくていいので、趣味の音楽やダンス、演劇をしている。ギターを始めた」
【冠木さんのアドバイス2】
・「見出し」をつけてから具体例へとつなげる:「子ども2人は結婚。1人残っている」のところは、Three of my children are all rather independent; two are married and one is staying at homeノ「3人の子どもは手がかからなくなっている」と先に述べ、そのあとに「2人は結婚。1人は家にいる」と言うとよい。

【チャレンジ3】Eさんの自己紹介をNさんが通訳する+冠木さんのアドバイス
Eさん:「教職は20年。中3担当。朝日ウィークリーやペーパーバックを読んでいるが、時間がなくてなかなか読めない…」
【冠木さんのアドバイス3】
・人を主語にしたスタイルが自然:(「教職は20年」をMy career is 20 yearsではなく)
I've been teaching English for 20 years.のように言うとよい。

Task 2 Good Notes
【やり方とポイント】(ふさわしいメモ書きとは?)
・「私が簡単に最寄り駅から成城学園までの道順を説明します。メモをとってください。」という指示のもと、参加者は日本語でメモを書く。指名された人が通訳。・ポイントは「道案内なので、メモを取る場合にイラストで描くとよい」(参加者ではS先生のみがイラストで描いていた)。
・道案内に基本的な表現を使いこなす:T字路(T-junction)/正門(the main gate)/〜に向かって歩く(walk on for ~)/〜までいく(until you come to ~)

訓練編  Task 3 Sight Translation
BBCサイトから Japan awaits Bush Arrivalのスクリプトを冠木さんが読み上げ、その後を追って同時通訳に近い形で通訳していく。ポイントは「後から軌道修正できるような可能性を残すように心がけること」。

Task 4 Shadowing
・CD 42「イラク、対英米抗戦を活発化」(1999/1/21の記事:「ニュースフラッシュ BBC」アルク)のスクリプト+CDを用意
・ペアワークで1人がCDに合わせてShadowingする。もう1人がスクリプトで発音できなかった箇所をチェック。

通訳の現場 ニュース番組チェック:冠木さんがされている、海外の放送局(イギリス
BBC/アメリカFOXなど)のニュース映像分析を紹介。「アメリカFOXテレビはemotionalな印象を与える報道[たけしのテレビタックル風]なので日本NHKから『報道姿勢に偏りがある』とクレームを入れた」という話があった。

希望 希望的企画
*日本の放送にもっと多重放送が増えること。
*教員をメンバーとする通訳ボランティア組織ができ、長期休暇などで活動すること。

■レポーターの感想
 皆さんの真剣な参加、とても嬉しく思いました。でも、実際の通訳的訓練まではほとんどたどり着いていませんね(苦言:少なくとも教科書に出てくる表現は「アクティブに使える表現」にしておいてはいかが。)ぜひ、今回の分として用意してきたものをさらに数回分にわけてまた機会を頂きたいと希望しています! それにしても、英語教師という職業の課する「語学力」と「指導力」の枠にはなんだか自分がゆがめられるような思いがしたことはありませんか? せっかく学んだものをどこかにおいてきた気がしませんか?(通訳は逆。)そんな思いを掬い上げ、できれば学校外でも力を役に立てるにはどうしたらよいでしょう… また新たな課題をつきつけられた気がします。ありがとうございました。また続きを!

■参加者の感想
勉強になる例会の3時間でした。私もせめて英語ニュースを聞かなければ生徒たちに教えられないと思いました。
自分に厳しくないとだめだなと思い知らされました。
いやぁ、緊張しました。でも、快い緊張感。これからの勉強の方向性が出来、感謝。
通訳技術が時間勝負であることはあまり意識がなかったです。いかに時間をかけないでいうかなど、簡潔に言うことで引きしまった英語表現になると思いました。通訳のメモのとりかたは、とても参考になりました。どう時間をかけないで表現するかというワークショップもあると今後いいなあと思いました。道を案内すること、これもあなどれないと思いました。区切って意味をとることについても流れるように意味を取る、通訳する方法を学べてよかった。リスニングの力がなかなか付かないので、あきらめ気味のところがありますので、そういうことも聞きたいと思いました。
レベルが高い! Shadowingは聞き取りでついていくのがやっとで、口が開くのは明確な句のみでアーァです。
前半に伺えずに残念でした。ワークショップ的にいろいろな手法を紹介していただけたようで楽しそうでしたね。
最後の10分ぐらいしか伺えず残念でした。教師も勉強しないとダメですね…
ブラッシュアップ、本当に大切ですね。たまに勉強してもすぐに忘れてしまって「10代、20代だったらならば…」と悔やむばかりです。でもめげずに頑張ります。
通訳ゲームで極意の一端を体験して刺激になりました。月に1〜2回でも生の英語(on wire)を訊いて集中することが必要ですね。学生時代みたいにはいかないけれどちょっと再開してみようと思いました。

●ミニレポート:「イギリスの地方の英語」 吉牟田 聡美さん(森村学園中学・高校)
 イギリスで青蛍石(fluolight)の産地を訪れた吉牟田さん。そのときのガイドさんの説明をMDで録音してきてくれました。参加者一同で聞き取りしました。

イギリス旅行 ・レポーターから:夏休みにイギリスに行ったことをなんとかまとめて
10分くらいで発表し、他の方と分かち合えれば嬉しいのですが。「鉄は熱いうちに打て」という勢いのあるうちに。アプローチの視点はイギリスの地方の英語です。実際に向こうで録音した田舎の英語を聞いていただきたいです。
・パソコンでデジカメ映像紹介:昨年イギリスに日本語教師として移住した森村学園での元同僚でSheffield在住の飯塚さんを訪ねた5日間の旅。マナーハウスに宿泊し、楽しいイギリス旅行だったそうです。

聞き取り ・ Sheffieldからの列車の車掌さんの一言:Tickets from Chesterfield station, please.
(下線部が聞き取りにくかった。車掌さんは途中から乗車した人に検札に来たのだった)
・ Blue John Cavernのガイドさんの解説:Why then is the Blue Johns unique?
It's unique because of the colour bands.(以下にある感想文を参照。)

■参加者の感想
□ ロンドンの地方のなまりですが、聞き取れることは確かに大切であるが、我々日本人同士でも聞き取れない言葉、方言をしゃべっていることに出くわします。私の田舎では隣の市の方が話している方言が分からないでつまはじきにされたような気持ちになったことがあります。話に加わりたいがわからないので加われないのです
。そのとき思ったのは、方言は分からない人の立場でいうと相手にされていないという意識つまり蚊帳の外に置かれているという気持ちがそのときわきました。その土地に生活するのならやはり分かった方がいいけど、どこまでの英語が分かればいいのかを今回の報告で考えました。イギリスのロンドンのなまりがバーに行ったときに全く分からなかったことを思い出しました。
□ イギリス人の英語、文孕になっているところは聞き取れて、直して、プリントにして持ってこられたのですね。( )は本当に分からない! お手上げで、目が覚めました。何という英語の奥深さ!
□ 海外旅行など、ほとんど縁のない生活なので、本当に楽しませていただきました。
□ 画像あり、音声ありで大変分かりやすいレポートでした。休暇中にはぜひ海外に行きたいものですね。
□ イングランドの風景、なつかしく拝見しました。吉牟田さんの新鮮な視線もよかったです。クールナニヤラ、ってcolour bandじゃないでしょうか。Blue Johnはフローライトらしからぬ黄色や灰色の縞々で有名なので…Blue Johnのサイトを見つけました。http://www.bluejohnstone.co.uk/index.htm

●実践報告(中学):「中学3年生の少人数クラスのとりくみ」
        榎本美津子さん(横浜市立若葉台西中学校)

 1クラスを2分割した少人数クラスを2人の教員で持つ場合、同じ比重で責任を持つことも考えられますが、榎本先生の学校では担当学年の人が「主」となり、もう一人は他学年からのヘルプで来るのであくまでも「従」。そこでうまく機能しているように感じました。

学校 ・ 生徒の状況:高台にあるマンション群の中にある。学区がすべてマンション内。経済的に恵まれており、教育熱心な家庭層が多い。小学生の時から英語教室に行ったり、海外旅行に行ったりという生徒が多い。ほとんど全員が塾に通っており、先取り学習をしている。ドリルには熱心だが、言語活動への取り組みは今一歩。
  • 生徒数:マンションの分譲が始まって20年、子育てが終わりにさしかかる家庭が増え、生徒は減少。1〜3学年各3クラス、1クラスの人数は約30人。3年は91名。英語科教員3名。
  • 中3の授業:週3時間(うち2時間が少人数で、1年担当の先生が補助にくる)
  • 今年度の担当15コマ:3年3時間×3クラス、2年の少人数2時間×3クラス



少人数授業 ・ 管理職とのやりとりでの不思議(その1):本年度に赴任した当初「この時間数をTTで」という話だった。その通り行っていたら突然6月に管理職に「少人数ということで」と言われ、あわてて年間計画を作り直し、今日に至っている。
  • 管理職とのやりとりでの不思議(その2):英語科と数学科で協力し、2分割したクラスの1班が「数学→英語」、2班が「英語→数学」という時間割にすれば同一の先生が教えられるので、そうしようとした。すると管理職から「同じ先生がついてはいけない」と言われてしまった。(会報担当の解釈:管理職の意図は「多くの先生にあたるのがよい。たとえ、変な先生にあたったとしても複数の先生にあたっていればその生徒の不満や親からの文句は解消できる」という考え。しかし、教育ってそういうものだろうか?)
  • 前任校のエピソード:国語の少人数授業が破綻したことがある。2人の教員が同じ時間に同じ授業を展開しようとしても教員の言葉や感性が違うので無理があった。少人数授業は数学のような教科では機能しやすいが、国語や英語ではむずかしいのではないか。
  • 1人が「主」、もう1人が「従」:授業の扱いによって3つの授業形態を取っており、時間割はスライドで少人数にしたいときに相手の先生が空いていなくて困るときがあるが、その時は「一斉」でやる。分け方は活動に応じてだが「出席番号順」が多く、「男女別」もある(男子は勉強は出来るのだが子どもっぽくうるさいので、女子から男女別にしてほしいという希望がでる)。
  • 3つの授業形態:「一斉」「TT」「少人数」がある。単語の読み方や文法説明は「一斉」で、プリントなどの個人のこまかいチェックが必要なドリル的内容は「少人数」、導入などで教員同士の会話が必要なときは「TT」のように使い分けている。
生徒の感想 ・ 少人数のいい点:人数が少ない方が落ち着く/気軽に先生に話しかけられる
  • 少人数の不満:(ドリルばかりで)授業におもしろみがない


■参加者の感想
□ 要領よくまとめてなさっている計画と感じますが、(少人数授業の要請で)そうせざるを得ない状況が進行中であることが分かりました。少人数制で優秀な生徒を教えるのに、もっとドリル形式で済ませたい雰囲気とは、もったいないですねえ。
□ 分割されたクラスを複数人の教員が担当するための意志疎通をとても大切にしていらっしゃるのに感心しました。プリントのアイディア、高校でも使わせていただきます。
□ 少人数制、TT、習熟度別…、私はまだ経験がありませんが、持ち時間あわせや単に上からのねらいの押しつけに振り回されることなく、純粋に英語の力を伸ばすための理想的な場面作りをしていきたいですね。今後もこのテーマのレポート発表を伺いたいと思います。
□ TT、習熟度別で子どもたちも教員も満足するようなレッスンプランを見せてくださり、ありがとうございました。Teach aloneでもできそうなので、早速活用させていただきたく思いました。
□ 少人数用のプリントや授業プランを作ることが必要だと思います。それと一斉(全体)授業のプランとのリンクをどうするのか方針を持っていることが必要です。榎本さんは分割しても自分が全体を1つと見ている視点を持っていて、これなら生徒は安心して受けられると思いました。

■英語教育サークル11月例会
2003年11月15日 大倉山記念館にて 参加者:10名

●実践報告(中学):「イギリスを知るには」 吉牟田 聡美さん(森村学園中学・高校)
 私学は特長を出し、生き残りをはかっているといわれます。森村学園では中3でイギリス修学旅行を企画しています。いかに生徒に動機付けするか。吉牟田先生はさまざまな工夫されています。

中3
イギリス修学旅行
・ 修学旅行:例年中等部3年で京都への修学旅行、高等部2年で長崎への修学旅行を実施。しかし、4〜5年ほど前から準備を進め、中等部3年の修学旅行地をイギリスに、高等部2年の旅行地を京都に変更(競争の激しい私学として一つ「売り」を増やす目的)。
・ なぜイギリスなのか:森村学園の創立者がイギリスと陶器の貿易を行った先駆者とも言うべき明治時代の人。学校教育において「国際化」を意識せざるを得ない昨今、森村学園は生徒がイギリスに行き、先人の教えに思いを馳せるとともに英語の動機付けをすることに意味があるという共通見解に至っている。
・ なぜ中3の時期なのか:せっかく外国に出向くのだから、生徒がより知識を増やして高2でもいいのではないかという意見もあった。しかし、英語の動機付けのためには、早い段階の中3で行かせる方がいいだろうと考えた。
レッスンプラン
・ 動機付け:中3でのイギリス修学旅行は、自発的なものではなく学校に決められたもの。そこで、修学旅行に行く前の中2の英語の授業で、イギリスを知り、興味をかき立てるような活動ができればと思い、今回のレッスンプランを考えた。
・ 吉牟田先生の思い:「大英博物館」といえば「ダイエー博物館」だと思っている生徒やイギリスと言えばベッカムだと思っている生徒にサッカーだけではないイギリスの奥深さを知ってもらえたらと思って作った。

学校 ・森村学園中等部高等部:6年前に中高一貫校になった。教育熱心な家庭層の多い田園都市線沿線の私立。新たな試みの中で来年度からは週6日制に変わる予定。

・今年度の担当学年と使用テキスト 合計 17コマ
  中2R   1クラス × 5コマ  New Crown 2+問題集『シリウス2』
  高1R   2クラス × 3コマ Voyager 1
  高2演習A 高校英文法 『パスポート英作文』
・   高3演習B センター対策(文法・会話文) 『インパルス』 

授業 教科書はNew Crown Book2 L5The United Kingdom
New Crown 2 文法
 L1Bob's Stay in Australia 過去形
 L2 Mukami's 3 Languages 不規則動詞過去
 L3 Student Reports Be動詞過去形
 L4 Kumi Talks about Korea 助動詞will must 韓国の文化
 L5 The United Kingdom There is/are
   1 4 countries
    2 football
   サッカーのワールドカップは国別対抗だが、イングランド対スコットランドの試合がある
    3 Gaelicゲール語
 L6 Speech- My Dream 不定詞3用法
 L7 Ainu 動名詞 SVOO アイヌ語を聞かせる
 L8 ComputerCommunication 比較
 L9 Landmines and Children 受動態 受動態の導入
 イギリスのネタを取り入れる:2学期の中間以降、Lesson 5~9まで進まなければならない。その制約とプレッシャーのなかで、投げ込み教材として毎日少しずつ違う視点でイギリスねたを取り入れている。L5を扱っている間は、「関連教材である」という口実が使えたが、もうないので、毎回空気がよどんできたら5分間くらい取り入れている。(大英博物館はスライドも見るので35分取った)
 1)夏に行ったイギリス旅行写真
 2)ヘンリー8世小話
 3)英語史歴史 No.1のプリントを和訳させる:ケルトからノルマンコンクエストまでのイギリス史について面白くてためになるHP、BBCのキッズサイト(http://www.bbc.co.uk/schools)を見つけた。それを参考にして、簡単な英語にした。生徒は世界史の授業で宗教改革まで勉強しているので、ぴんときやすかったようだ。
4)「その町の名前は?」:イギリスにおける交流校King Edward 7th School(元同僚の飯塚先生が勤めており、メール交換やホームステイの受け入れなどの交流をしている)はヨークシャーのシェフィールドという中都市にある。そこを舞台にした映画「フルモンティ」の冒頭には都市自体の説明があり、映画を見せて聞き取りプリントに記入。
5)「イギリスはどこにある」―世界白地図―:
  カンザスあたりをイギリスだと思っていた生徒がいた。
6)大英博物館○×クイズ
・だいえい博物館にはダイエーの歴代監督の写真が飾ってある(×)
・入り口を入ると「グレートコート」と呼ばれるスペースがあり、たくさんのコートが展示されている(×)
・お化けが出るそうだ(○:長年勤務している人が証言している!)
・北野武[ビートたけし]の絵が飾られている:(○:著書に寄贈したとある)
・人類の歴史・文明の発展を知るにはもってこいのところだ:(○)
[参加者から「ヨーロッパ中心史観である」「出題している意図は? 投げっぱなしではダメ」との意見があった]

 7)大英博物館3者択一クイズ(撮影した写真を使って)
・ This is a godユs object. People in Hawaii loved this god. What kind of God is it?
(1) God of war (2) God of peace (3) God of food
[参加者から「ハワイの像もイギリスが略奪したもの。『実は…』とイギリスの略奪の歴史をどこで取り上げるかを考えてほしい」という指摘があった。吉牟田さんからは「イングランドの旗の歴史を取り上げる予定でいる。また、略奪については帰国してから話そうと思っている」というコメントがあった]
8)大英博物館で迷ったら…
生徒:Excuse me, we are at No. 1, right? Where is the lavatory?(トイレはどこ?)
博物館員:There is one near the Great Court.
生徒:Thank you. And which room do you recommend?(お薦めの部屋はどれ?)
博物館員:I think that Rook No. 64 is very good. It has a lot of mummies.
     (64の部屋がいいですね。たくさんミイラがある)

参考文献
 「たけしの大英博物館見聞録」ビートたけし著 新潮社
資料集め ・ 2003夏イギリス旅行:夏休みを利用して初めてイギリス訪問(前回の例会で報告)。都会のロンドンと田舎のヨークシャーを訪れた。国立公園ピーク地方の何処までも続く紫色の花、ヒースの草原やヨークシャーのなまりにイギリスらしさを感じた。何処に行っても歴史の重厚さに感激し、またひとびとが古いものを大事にして暮らしているということにイギリス人の賢明さを感じた旅になった。この感動を生徒に伝えたいと思って帰国した。
・ 大英博物館の至宝展:2003.10.18~12.14東京都美術館にて大英博物館の至宝展(http://www.asahi.com/daieihaku/index_f.html)が開催されており、訪れた。4体のミイラなど、大英博物館の作品250点を展示。

■参加者の感想
□ 中学生が興味を持てそうな質問が多く、おもしろいと思った。ビートルズの歌詞からネタを取る。スカボロフェアはどうでしょう?

●実践報告(高校):「読みの指導:同時通訳読み」 中村 康雄さん(住吉高校)
 中村先生が紹介された「音声指導」。その追実践が例会参加者にじわじわっと広がりつつあります。これからも実践を続けられ、どういう教材が音読に向いているのか研究していただきたいと思います。
学校 ・ 住吉高校(1〜3年:7・7・6クラス)、創立24年。元住吉から徒歩10分
・ 英語力:英検2級取得者は高3で5〜6名
・ 3年:リーディング『ATLAS READING』
音読指導 ・ 『新英語教育』2003.4「生徒と創る音読重視の英語の授業」という記事を書いた。
・ 3年前の國弘正雄さんの講演会がきっかけ:
國弘さんが提唱する只管朗読[しかん ろうどく]=ひたすら朗読する[曹洞宗の道元の只管打坐[しかん たざ](ひたすら座る)がヒント]
『英会話・ぜったい・音読』(講談社)
『國弘流 英語の話し方』(たちばな出版)
・ 実際の授業で;復習としての読みのペアワークのパタン
Aパタン:相手が読んでいるのを聞く
B パタン:1人が日本語を読んだら、もう1人が英語を読む
Cパタン:1人が英語を読んだら、もう1人が日本語を読む
Dパタン:1人が英語を読んだら、もう1人がまねて繰り返す
(このDパタンを生徒は喜んでする。生徒の一人は『(生徒同士ではやっても)意味ない』と言ってネイティブのテープがよいと言っていた。例会参加者からも「正しい発音の出来ない生徒のまねをするのは意味があるか?」という疑問が出された)
Eパタン:SHADOWING
・ 授業での心配り:説明を丁寧にしている/強弱をつけるようにしているプリント
・ 速読プリント:スラッシュリーディングのように区切って、読む教材。

■参加者の感想
□ 中村さんは今、音読を深めているのだなあと思いました。ペアでの音読の仕方は参考になりました。Dパターンが一番おもしろいと思ったのですが、正確な発音の生徒がいなければ難しいですネ。私も音読の勉強は学力を高めると思っているので何とかして取り入れたい。泉先生の言うようにいつも同じ方式ではなく、いろいろな方法を代わる代わるやっていく方が新鮮味があっていいですね。
□ 英文の朗読(音読)の効果を実践して検証してみたい。英文は教科書本文だけでなく、自主教材もできればやってみたい。

■英語教育サークル12月例会
2003年12月20日 大倉山記念館にて 参加者:16名


●実践報告(中学):「生徒とつくる英語の授業〜特に苦手な生徒に焦点をあてて〜」
                  矢作 富男さん(横浜市立並木中学校)
 一つのクラスにいろいろな生徒がいる公立中学。その中で全員を巻き込む授業をどのように作っていったらよいか。授業についていけない生徒をどのような手段をとれば、授業に生き生きと参加させることができるかを具体的な指導法とともに紹介していただきました。
学校 ・ 矢作先生による紹介文:「八景島シーパラダイスのそば。埋め立て地に出来た学校。99%団地。他者への見方がきついところあり」。
(学校のそばの住宅街にはスーパーのジャスコしかなく、文房具店などの小売店がない。矢作先生の形容をそのままお借りすると、「宇宙都市」のようだそうです。並木中を対象とした専門塾があり、生徒は8割が塾通い。)
・ 一学年4クラス、全12クラス。2,3年生は週4時間を確保(3時間は英語、
1時間は学年選択で国際理解[同じ英語教員が担当しているので英語関連でも出来る。
今はイラク問題を扱っている])
・ 矢作先生:現在10年目。2年生4クラスと3年選択を担当。
授業 ・ 1時間の授業の流れ:(1)→(2)または(1)→(3)を交互に繰り返し。時々
(1)→(4)
(1) 歌を聞きながら(一部歌う)、書き取りの宿題のスタンプを押す(机間巡視)
(2) プリントまたはゲームによる文法事項の導入と練習問題
(3) 教科書本文プリントによる展開
(4) [不定期で]国際理解でビデオ(教科書に関するもの/国際問題を扱ったもの)
・ 活動内容
・「歌」:文法事項には配慮せず、聞きたいものを聞く。1ヶ月に1〜2曲。
 11~12月の歌はANGELEYES (Benny Andersson)
 Look into his angeleyes, you'll think you're in paradise.
(彼の天使のような瞳を見てごらん、パラダイスにいるよう)
 Don't look too deep into those angeleyes.
(あまり深く天使のような瞳を見つめてはいけないの)
・「書き取りの宿題」:毎時間ノート半分に書く。内容は自由。学期末に(自習時間を設けて)スタンプの数を数え、成績に入れている。
・「教科書本文プリント」:
(ア) 本文読みの1回目は単語一語ずつ読む。苦手な生徒はカナをふっている。
(イ) 2回目は一文を一気に読む
(ウ) 日本語訳の後、暗唱読み
  第1段階:男子がプリントを見て言う、女子がそのあとに何も見ないで言う
  第2段階:教師の後に生徒が言う、CDの後に生徒が言う
  第3段階:教師の言う日本語を生徒は英語に直して言う


当日の議論 ・ 練習問題の在り方:問題の選択肢に実際にはない組み合わせ(they doesn'tなど)を見せずに、ターゲットをはっきりさせた設問にしたらどうかという提案があった。一方で「あり得ない組み合わせは、考えさせることにつながるし、生徒の状況によっては対話のきっかけにもなるので有効」という反論があった。
提案例)付加疑問で、苦手な生徒用には段階的に提示
The men weren't working hard, ( ) they?
Mayumi won't come here tomorrow, ( ) she?
This is my bag, isn't ( it / this )?
Your brother gets up early, ( doesn't he / don't you )?

■レポーターの感想
20年ぶりにつたない実践報告をさせてもらいました。とてもよい刺激、アドバイスをいただきました。
■参加者の感想
□ 宿題(練習問題)ひとつでも生徒にとって何が「親切なのか」は私自身も直面していました。どんな力をつけさせたいのか? 生徒の実態は? 答えがあるものではないと思いますが、先生方のいろいろな視点からの指摘はヒントになりました。
□ 自己表現に結びつけられる学力を持っている中学生らしいので、それを伸ばしてほしいなと思います。
□ ペアでの音読指導をさっそく授業に取り入れていただいてありがとうございます。いろいろな方にレポートしてもらうといろんな議論が出来ていいと思いました。
□ 授業中使われるドリルの形式について議論になりました。あの形式だと多くの生徒がついていくのは難しそう。できるだけシンプルで、段階を追って応用もちょっと入った英文がいいのではないでしょうか?(「その方が刺激があっていい」と言う意見もありましたが)音読指導はペアワークが効果的で、活気が出ると体感できました。最近の例会はワークショップが多くコミュニケーション活動(?)のおもしろさを生徒のように感じています。
●実践報告(高校):「橘学苑新教育課程づくりの中で問われているもの  
            橘英語科実践の過程と今後の課題」
          小泉 香織さん(私立橘女子高校)
 主任となって6年目の小泉さん。国際コースの新設やシラバス作りなど、課題が山積み。持ち前のバイタリティと探求心と英語科のチームワークでこの難局を乗り切れますように!
学校 ・ 横浜市鶴見区の山の手、獅子ヶ谷にある。1942年(昭和17年)第二次世界大戦中、土光登美により創立。「平和な日本を築くには、母親になる女子の教育が必要」という創立者の信念によりスタート。息子の敏夫氏(元経団連会長)に続き、その長男・陽一郎氏が現在理事長となっている。
・ 来年度から男女共学。それに伴い、普通科にコース制をおく。
・ 本校独自の創造学習:28年の歴史。農作業、共同食事づくり(畑で取れた野菜を1クラスが1学年分つくる)など体験。来年から高等部は土曜日3時間。
・ 生徒実態:学習面、生活面にも自信がない。「自己肯定感」をいかにつけさせるかが課題。他者とうまくコミュニケーションができない生徒(過去に不登校経験をもつ)もクラスに数人いる。近年学力的にも高い生徒も増え、大学・専門学校等進学を希望する生徒(自力で入試を突破する)もいる。低学力の数も少なくなく、二極化傾向。

橘学苑の取り組み
・ 2004年から男女教育スタート(美術/国際コースのみ)、2007年に男女。
・ 国際コース創設:1年次にニュージーランド1年間留学(高1の1月から高2の
12月まで 費用220万円!)
1997 長年論議の末、高2サンフランシスコ現地学習 
「Travel English」立ち上げる
1998 夏休みニュージーランドホームステイ3週間を開始
2000 外国人を呼び、各グループテーマ学習発表スタート
2001 中高一貫の英語科プログラムづくり
ベトナム研修(下見)(村にホームステイ!)
学習塾のT先生との出会い(橘の英語教育を客観的に斬って頂く)
2002 ベトナム友好協会関わり/鶴見国際交流会館ベトナム講座参加
2003 大阪薫英高校のY氏を教育顧問アドバイザーに
2004 ニュージーランドにゼロ期生として現在の高1、2の8名が留学予定(2週間語学学校に行った後、クラス別)

レポーターから
・ 小泉さんからのQuestionに例会参加者が答えました。
 Q1:どんなことが今の自分の課題ですか?
 A1:やりたいことと時間数との闘い/東南アジアに興味が持てるといい/多様な文化に興味を持つ。スピーチやロールプレイに取り組む
 Q2:中3のゴール「こんな力をつけたい」を教えてください+その実態
 A3:自分の考えを簡単にいえるようになってほしい/ローマ字がわかる。英語に固有な音がわかる。述語の語順。主な形の活用/
 Q3:高校のシラバスを作るのは誰ですか?
 A3:科目ごとの担当責任者が作る

■参加者の感想
□ 橘学苑の先生から:「始まってみなければ分からないこと」「始まるまでに考えて(準備して)おかなければならないこと」自分の立場の中でも不明瞭な部分が多いです。でも橘だからこそできることがあるはず!!、と信じています。
□ 橘学苑の先生から:私個人の意見ですが、橘は「点」の実践発表が聞くにはおもしろいです。例会では予想通りの反響だったなあと思いました(私も公立中学校を訪問してまわったとき、同じことを訊かれたり言われたりしました)。
□ 「産みの苦しみ」ですね…。最近の子どもたちを見ていると、いちばん大切なのは「人間教育」だと思います。
□ トップダウンで下ろされた国際コースなのに、苦労しながらシラバス作りをして一歩一歩進んでいるようなので、本当にえらいな〜と思います。努力が結実することを祈ります。
□ とても大きな報告でどこから議論をしてよいかわからないので事前に話し合いをしていないとレポートする方に失礼だと思いました。いろんなことが学べました。
□ 1年の3学期から行くことになるので、その準備として1,2学期の教科指導計画が大変でしょうね。討議の時間が少なく、また公立中勤務の身の上としては夢のような話なので、すぐにこれといった意見がいえなかった。ただ、英語科独りで請け負わず、学年全体のHRや「総合学習の時間」などに海外生活のノウハウや受け入れ校のガイダンスは任せ、英語の時間は英語プロパーに徹して、興味をふくらませて行ったら楽しいのではないか。吉牟田さんの「イギリスを知るには」実践が参考になる。

■英語教育サークル2月例会
2004年2月21日 大倉山記念館にて 参加者:13名

■ワークショップ
◆ 参加者によるワークショップ。
日比和子 ・ What happened during this summer vacation?:
中3に時事に関する英問英答の3択。
Q1: Where did a lot of earthquakes happen in July?
a. Miyazaki b. Miyagi c. Miyajima A1: b. Miyagi
Q2: Where was the World Athlete Championships held this summer?
a. Paris b. Barcelona c. Yokohama A2: a. Paris

萩原一郎 ・ 読みの活動 
・ペアワークで一行ずつ交互に読む(お互い助け合えるのがよい)。
・インフォメーションギャップ:プリントで虫食いで抜いてある単語が違う
・読みの学習が一段落した後で「最後の単語を思い出させる」
  教師が「ノdone in ノ」と言ったら「Canada.」のように最後の単語を言う。
・「つっこみリーディング」Wh-疑問や一部を入れ替えて「つっこみ」を入れる
[福島の畑中豊さんが実践していたもの]
 生徒:ノ.in Canada.
 教師:In the US?
 生徒:No, in Canada
 教師:Pardon?
 生徒:(全文を読み直す。)

中村康雄 ・ 意味の区切れで読むためのプリント:『アトラス2』(三友社)
Lesson 8 のZamenhof: the Creator of Esperantoの英文を「左に和訳」「右に英文」にして
レイアウト。
ペアワークで英語を読んで、日本語を読む。

棚谷孝子 ・ インターネットからとった教材;「アボリジニー 旗」で検索してみつけた。弘山貞夫さん(愛知県立豊田東高校)の「タスクが生きる英語授業」にあった「インタビュータスク」「サマリータスク」の紹介。

大豆生田知恵 ・ ワークシート;Lesson 7 のWhy Did the Dinosaurs Disappear?

泉康夫 ・ 文法事項の前さばき:「成績1の生徒も必死に覚えて言おうとする」が、「理解を高めることにはほとんど効果がない」(!)と泉先生は謙遜されていますが、文法を勉強している気にさせる「お唱え」の紹介。
Canの歌:(サクマのキャンロップの節で) can  can cannot cannot 
 can  can cannot できる できない cannot 
I can You can He can She can  We can  They can cannot
 can  can cannot できる できない cannot 
現在完了:完了はhas、have+過去分詞 just入れたか 「まだ」ならnot ~ yet
・ Mission Bingo:12マスのビンゴにAsk me a question beginning with where ~?. / Introduce your friend.などの指示文が書いてある。

■参加者の感想
□ 皆様の具体例が大変勉強になりました。参考にさせていただきます。
□ とても興味をひく、役に立つものが多く、なかなかいい企画でした。時々こういうのもいいですね。
□ いろいろ読んで聞いて、学べるものが多くありました。
□ 今日はいろいろな先生方の持ち寄った音読の仕方やペアワークのやり方などあって、とても勉強になりました。
□ 全体に力が入りすぎ?! みなさん教員だなあと思いました。
□ 遅刻してきたので、萩原さんのレポートにみんなで楽しそうに乗っている雰囲気があった所を良いナと感じました。そう思いつつも、高校の読みで、読みとりをお互いの活動にするのは難しそうです。
□ 小さな実践の持ち寄りはとてもいい。10分以内での発表もいい。(ただし、長引いたときは「はい、そこまで」と言うのが当たり前になるといい。)
□ クイズ形式にすると生徒は盛り上がると思います。英文でクイズを作って授業の導入などでやってみたいと思います。
□ Mission Bingoは授業(教室)以外の時にも英語を使うきっかけを作るのにおもしろいと思いました。学年別にカードがあり、親切ですよね。つっこみリーディング、内容理解にもつながり使えそう!!

●実践報告(中学):「初めて継続的に取り組んだ週刊5文日記」
              日比 和子さん(大和市立引地台中学校)
 中3で1、2学期を通して、毎週5文日記に取り組んだ日比先生。レポートを伺っていて「継続は力なり」ということばが浮かんできました。生徒も先生もたいへんだったと思いますが、成功のカギは日記を始めに小冊子にして始めたことだと思います。最後にどういう形で手元に残るか。そこを考えてスタートするというお手本になったと思います。

学校 ・ 家庭環境:経済状況が良くない。受験では公立一本が多い。放任家庭であっても、学校に対してクレームあり。
参考 ・ 参考書:小林麻綾『一日10分英語で書こう 4行日記』オーエス出版(2003)を参考にして「5行日記」を実践することにした。

・ フォーマット:
My Diary ・ 準備:プリントで告知
・4〜12月のカレンダーで提出日に○をつけたもの
・注意書き:「毎週末、朝学活で英語係が集めて、先生に提出」「1週間のうちのある1日を英文5文で書く」「書き方の例を参考にする:ビギナー編/インプルーブ編」「分からない単語は和英辞典で調べましょう[教室に数冊準備/持ち帰りは禁止]」
・ 表紙をつけた小冊子作成:「日付+天気」「英文」「日本文」「自分のコメント」「先生のコメント」「評価[ABCで]:英語English/内容Content」の項目をつけたプリントを刷って、1人ずつ小冊子を作成してから開始。


■レポーターの感想
拙いレポートを発表させていただきました。皆さんからのアドバイスはとても役に立ちました。今後に生かしたいと思います。ありがとうございます。

■参加者の感想
日比先生の5文英文日記はとても参考になりました。5文でも続ければかなり書けるようになるんだなぁと思いました。有難うございました。
コミュニケーション重視のなか、このようなライティングの実践は貴重ですし、生徒の力を高めるいい方法だと思います。生徒、教師ともにかなりの負担になるので、5文を「1〜3文にする」「添削はしない」など、省力化する方がいいのでは?
中学の5文日記は難度が高い。(取り組む生徒と取り組まない生徒の)二極化を見た結果になっていますが、粘って長続きさせたところが良い。共有化については自分でも工夫してみたいと思っています。
毎週4クラスの作文を見ること4ヶ月、スゴイ!! 西高だったら週1回、2人で5行で書くかな! 半分の添削で済むし。
実践を聞いていて、以前やっていた「一文英文絵日記 交換ノート風」を思い出した。普通の中学校に異動したらぜひやってみたい!
作文指導、ご苦労様でした。なかなか忙しい中でここまでできないので。
継続することの大切さを感じました。点検の大変さ、生徒の負担など、いろいろありますが、冊子にしてあって、前のことも振り返ることが出来るし、生徒自身が成就感や達成感を得ることができると思いました。私も中2、中3を担当したとき、継続的に何か書く活動をやってみたいと思います。
日比先生の実践に感銘を受けました。このような継続的な活動は生徒も教師も大変なエネルギーを使うと思いますが、それに敢えて挑戦する勇気はすごいです。実践した結果、いろいろな課題が見えてくると思いますが、それを次に生かしていくことによって、良い授業ができるようになるのだと感じます。私も勇気を持っていろいろなことに挑戦していきたいです。今日はありがとうございました。

英語教育サークル3月例会
2004年3月13日 大倉山記念館にて 参加者:13名
●実践報告(中学):『新任1年目の取り組み〜「使える英語」を身に付けさせるために〜』
                     城 由美子さん(蕨市立東中)
■レポーターの感想
 先生方からのご意見、とても勉強になりました。レポートする機会をいただいたことで、自分の中で次の課題や展望が見えてきた気がします。ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。

■参加者の感想
僕たちの大きな目標になりました。これからの発展をお祈りしています。教材のすばらしさに驚かされました。
すごい!というのが率直な感想です。生徒が興味を持ちやすい活動が多くて良いと思いました。活動が多いと生徒の楽しいという気持ちが先行しすぎて、文法事項を教えたりするときにけじめをつけさせるのが難しいというイメージがありました。しかしそれぞれの活動にいろいろな要素がつまっていたので、それだけでもだいぶ生徒は理解できるのだなと思いました。
とにかく「す・ご・い」の一言。臨時採用の時期にさまざまな研修を積まれたものを、自分なりのビジョンで再構成した1年目のスタートとしては素晴らしい成果を上げていると思います。1時間の授業の流れを拝見したいと思いました。また、2年、3年での到達目標をどのように設定し、どのような活動で達成を目指していくのかも、来年、再来年伺いたいと思います。
さまざまなワークシート作り、頭が下がります。明確な目標設定の中に生徒の生活(考え・感情)が入ってくるとおもしろいと思います。
城先生の授業実践は、仮説をもとに授業作りをし、その結果や成果を次のステップにしていくところが素晴らしいですね。私も学ぶところが多かったです。常に「英語は何のために教えるのか。英語で何を教えるのか…」という原点に立ちかえることが大切ですね。ベテランなんていってられません。いつも初心にかえることが大切ですね。ありがとうございました。「元気」をありがとうございます。また会いましょう。
人が外国語を勉強し始めるのは4技能がしっかり身に付いたからではなく、そうではなくてもっと何かこう偶発的なものだと思うんですよね。だからその意味で授業をただキッチリキッチリやるのではなくて、アソビの部分があるともっといいんじゃないかなあと思いました。
日本の英語教育界は明るいですね。若い人たちに託すことが出来そう。城さんはいろいろな研究会で学んだことを積極的に取り入れて授業を構成しているようです。寺島隆吉さんもよく言っていますが、最初は「マネて」そしてそれをどうアレンジするかなのです。他の方の実践を「追試」することはとても大切なことで決して恥じることではないと思います。

●実践報告(高校):「導入時に英字新聞記事を使った授業の取り組み」
                  森 延生さん(東横学園大倉山高校)

 ここ3年、恒例となっているMr.モーリーのレポート。例会後の感想には申し合わせたように「森節」というフレーズが。「パワーポイント」というデジタル機器を駆使しながらも、アナログな魅力が満載。真似できない独特のtalkとvoice。紙面でお伝えできないのが残念です、ほんとうに。生の「森節」を次回も楽しみにしています!

森先生 ・ レポーターから:英字新聞を高校の授業に使うと聞いて、うちの学校では難しすぎて無理だとおっしゃる方もいるかもしれません。でも、工夫をすれば全国どこの学校でも使えるのです。英字新聞を授業に取り入れる方法をたくさん紹介します。

■レポーターの感想
 多忙の中でも教材作りは欠かせませんね。生徒を英語嫌いにさせないためにも、ぐぁんばってます。英語の授業の中でもたくさんの生徒の目を輝かせたいですね。努力あるのみ、工夫あるのみです。

■参加者の感想
やはり年に1度は森節を聞きたいものです。年々、教材発掘(?)に磨きがかかってきているように思います。次回は是非授業の様子をビデオで拝見したいと思います。
パワーポイントで目から入れる英字新聞と写真、これは有効ですよね。Key wordを生徒に言わせたり、考えさせて、自己表現させてはどうでしょう。
とても楽しかったです。私もパワーポイントが使えるようになったら、授業で活用したいです。プリントを配るよりもインパクトが強いですね。
久しぶりに森節を楽しませていただきました(前回のMr. モーリーの発表は遅刻してしまったために聞けませんでした)。正直に言うと、森節を楽しめたのは今回が初めてでして、今まではちょっと……でした。で、なんで今回は楽しめたのか考えてみたのですが、多分、それは森先生は私をはるかに超えて英語の授業を自由に遊んでいるんだなあ、と気がつけたからだと思います。英語の授業をどうやっつけるかがこの3年間の私のテーマでしたが、これからはそこから軽いjumpを試みたいものだと考えています。
相変わらず健在な「森節」。英字新聞の使い方が交流できたことはとても有益でした。
英字新聞は是非、導入で取り入れようと思いました。すばらしい授業で、子どもたちは、より英語を好きになってくれるのではと思います。
教育実習先が高校なので、とても興味がありました。私は普段大学の授業で模擬授業をする際に、導入の部分に力を入れて指導案を作っています。英語が嫌い・苦手とする生徒が多いことを想定して、楽しめる授業を作りたいと思い、そのきっかけとして、導入部分が非常に大切なのではないかと考えているからです。私が今まで試みてきたものと言えば、ジェスチャーゲームや歌を聞くというようなものだったので、英字新聞を使うという発想がすごく新鮮でした。簡単な文や単語に焦点をあてることで、利用できることも分かったので、良い取り組み方だなと感じました。またトピックの選択の仕方が難しいなと感じました。自分が使用する場合、どうやっていったら良いか考えてみたいと思います。
【報告書の概要】(研究内容の詳細)
  • 2003年4月より2004年3月まで8月と1月を除く10回にわたり、英語教育に 関する研究会、実践交流会をもった。研究会には述べ146名(1回あたり平均14. 6名)が参加した。研究会の終了後には簡単な概要を記した「会報」のようなものを作成、 参加してくれた人に送付した。参加者は県立高校の教員にとどまらず、公立中学校の 英語教員、私立中学校・高校の英語教員も多く、中高・公私立間の有益な実践交流、 情報交換を行うことができた。
  • 中高の実践交流だけでは限界があるため、年間で3人の大学の先生を招き、講演をして いただいた(助成金は主として大学の先生への謝金として使用)。
  • 実践交流の内容は英語教育に関する多くの部分をカバーするようようにつとめた。授業 ですぐに使えるアイディアの交流も重要だが、生徒に与える教材の中味、英語教育を通 じての平和教育、環境教育、人権教育など「英語教材論」「人格形成としての英語教育」 という視点についても研究会の中で扱うことができた。(特に4月、7月)
  • さらに本年度より文部科学省の事業で全国すべての英語教員5万人対象の「強制研修」 が開始されたが、研究会の中でも通訳としても活躍している現場教員を講師として招き、 英語力のブラッシュ・アップ法を身につける研究も行った。(10月)
  • 年間の研究会の中でもっとも多く扱われたのが「音読」である。最近、音読を通じた英語学習書がよく売れているが、サークルとしても年間で得られた研究成果を来年度さらに深めていきたい。
【年間の活動内容】
日 に ち       研  究  内  容
4月19日(土) 「初めて教えたオーラルB!」
「受動態を使って戦争の事実に迫る」
「9.11以降、世界平和について考える」
5月24日(土) ワークショップ講演:
「コミュニケーションを重視した授業と評価」
「中学・高校・大学、それぞれの音読指導〜洋楽や洋画を使って」
6月21日(土) 「自分の色〜自己表現と国際交流をはかって」
7月19日(土) 「会話・読解に生かせる中学・高校英文法指導の提案 〜冠詞と助動詞」
「生徒の実態に根ざした授業をめざして 
     〜アクションリサーチで授業改善の意欲を継続」
「検定教科書の創造的な扱い方〜ハゲワシと少女〜その他2つ」
9月20日(土) 夏の研修報告
「秋の新作『世界に一つだけの花SP〜基本文発展編』」
10月18日(土) 「通訳技術で教員の英語力ブラッシュアップ」
「イギリスの地方の英語」
「中学3年生の少人数クラスのとりくみ」
11月15日(土) 「イギリスを知るには」
「読みの指導:同時通訳読み」
12月20日(土) 「生徒とつくる英語の授業〜特に苦手な生徒に焦点をあてて」
「橘学苑新教育課程づくりの中で問われているもの
          〜橘英語科実践の過程と今後の課題」
2月21日(土) ワークショップ「初めて継続的に取り組んだ週刊5文日記」
3月13日(土) 「新任1年目の取り組み〜『使える英語』を身に付けさせるために」
「導入時に英字新聞記事を使った授業の取り組み」